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孤立する日本。

日本は、このままいけば世界から孤立する国になっていくと思う。

先日のダボス会議で安倍首相が行った、今の日中関係を
第一次世界大戦の当事者であったイギリスとドイツの関係に
なぞらえた発言が、海外メディア報道で問題視された。

安倍首相らは、曲解である、と弁明したが、海外メディアが
「危険な発言」と捉えたのも、今の日本の政治状況を見れば当然である。

一昨日の国会所信表明演説で、安倍首相は、積極的平和主義や
集団的自衛権の行使の実現を目指すことを改めて言及した。

「世界平和への貢献のため」と言っているが、積極的平和主義や
集団的自衛権の行使は、軍事力による紛争解決を目指す考え方であり、
時代遅れの考え方。

その方針を支持するという声は、どこの国からも聞こえてこない。

むしろ、近隣アジア諸国を刺激するばかりであり、紛争のない
平和な社会を希求する世界情勢に逆行する考え方であることは、明らかである。

このような安倍政権を私たちが支持するということは、
「自国の経済さえよければ世界から孤立しても構わない」という
政治選択をしているのだということを、私たち自身が自覚する必要がある。

その自覚がないと、安倍政権の暴走を暴走とも感じないこととなる。

軍事力による解決ではなく、軍事力に依らない平和を模索すること,
つまり,憲法9条の理念を世界に広める努力をしていくこと。

これこそが、世界の中で、日本という国の価値を本当の意味で
高めることに繋がるのだと思う。

弁護士 西ヶ谷 知成