ロシアのクリミアに対する蛮行に,怒りを感じている。
クリミアは,住民の投票によりウクライナからの独立とロシアへの編入を住民の意思で決めたような体裁を整えた。
しかし,実際は,ロシア軍制圧の下で行われたことであり,ロシアが他国の主権を侵害したことは明らかである。
もっとも、このようなロシアの蛮行に対し,各国が協力してロシアに軍事力以外の手段で制裁を科そうとする今の世界の流れは、軍事力によらない平和構築に向けたいい気運を感じさせる。
もしこの制裁がうまくいけば、中国も安易に他国の主権を侵害することは出来なくなる。
だから、このロシアに対しどう対応していくかということが、これからの世界平和にとって極めて重要なターニングポイントになると思われる。
だから,形だけに終わらず、ロシアに対する制裁をしっかりと行って貰いたい。
他方、東アジア諸国からそっぽを向かれているので、オリンピックのどさくさに紛れてロシアにすり寄った安倍政権。
しかし、安倍政権が曲がりなりにも「平和」を口にするのであれば、今の軍事力に頼らない紛争解決の流れにしっかりと乗っていかねばならない。
一国が抜け駆けすれば、ロシアへの制裁の意味は半減する。
だから、安倍政権がテーブルの下でプーチンと手を握るなど、断じて許されない。
この機に乗じて北方領土問題を解決しよう、などと考えるのは、自国中心主義に他ならず、世界平和にとって大きなマイナスとなる。
戦争のない世界を実現するために、我々はしっかりと安倍政権を監視していく必要がある。
弁護士 西ヶ谷 知成