弁護士の西ヶ谷です。
安田純平さんの無事帰国、本当に良かった!
彼は、身を挺して、私たちの知りえないシリア内戦について、取材を試みてくれました。
シリアに起こった出来事を短くまとめると、
民主化運動(シリアの春)→アサド政権による民主化鎮圧のための武力行使→反政府勢力と政府軍との戦い→その混乱に乗じたISの台頭。
このような混乱の中で、爆弾が落ちて町を破壊する映像、車両が爆破される映像、毒ガスにより一般市民が折り重なるように息絶えている映像、血まみれの幼児の映像などが私たちのもとに届けられ、同じ時代を生きる一人の人間として絶望感を覚えながらニュースを見聞きしていました。
そういったニュースは、危険な地域に足を踏み入れる彼らジャーナリストの取材によって、私たちのもとに届けられています。
戦場ジャーナリストに対しては、様々な意見があります。
危険な地域に入ったことで結果的に多くの人に迷惑をかけたではないか、という否定的意見も全く理解できないわけではありません。
しかし、紛争地域で何が行われているのか、どのような悲惨な状況にあるのかということは、戦場の真実、ひいては今の世界や今という時代を知るうえで極めて重要です。歴史の真実の一端が、そこにあります。
ですので、その真実の一端を多くの人に知らせるための活動は、極めて大きな社会的価値があると私は思います。
今後は彼の経験を多くの人に知らせるような執筆活動や講演活動をしてもらえると嬉しいな、と思います。
弁護士 西ヶ谷 知成