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よくある質問

刑事事件Q&A

刑事手続きの流れを知りたい!【刑事手続きの流れ】

警察と検察は、何が違うのですか?
警察と検察は、証拠を集めたり、取り調べをするなどの捜査をする機関である点では共通しています。しかし、被疑者を裁判にかけるかどうかを判断する権限は検察にしかありません。事件が起こると、まずは警察が捜査をし、その後、検察が警察の集めた証拠を検討したり、独自に捜査をしたり、あらためて被疑者の取調べ等を行った上で、最終的に裁判にかけるかどうかを決定することになります。このため、一度警察で事情を聞かれても、再度検察庁から呼び出されるということがあるのです。

警察に事情を聞かれているが、逮捕されないか心配・・・【逮捕について】

知人と喧嘩になり、思わず手が出て相手に軽い怪我を負わせてしまいました。警察から事情を聞きたいから署に来てほしいと言われているのですが・・・
警察から任意の出頭要請を受けたからといって、必ずしも逮捕されるわけではありません。警察は、被疑者や参考人として事情を聞くために呼び出す場合もあります。相手の怪我が軽いなど軽微な事件であり、住所がはっきりしていて逃走の恐れもないような場合には、逮捕の可能性は低いと考えて良いでしょう。出頭要請については、応じる義務まではないものの、出頭しないことを理由として、罪証隠滅や逃亡の可能性を疑われ、逮捕状を請求されるおそれはありますので、注意が必要です。

逮捕されてしまったら、どうなるの?【勾留について】

夫が痴漢の疑いで、突然逮捕されてしまいました。いつになれば出てこられるのでしょうか。
警察に逮捕された場合には、警察から検察に身柄が送られ、原則として逮捕から72時間以内に、勾留(逮捕に続く長期間の身柄拘束)の請求をするか、釈放するかを検察官が決めます。勾留は、逮捕に引き続き行われるもので、罪を犯したことが疑われ、かつ、証拠を隠滅したり逃亡したりするおそれがあるなどの理由から身柄の拘束が必要な場合に、裁判官が令状を発付して行います。勾留期間は10日間ですが、やむを得ない場合は、検察官の請求により裁判官が更に10日間以内の延長を認めることもあります。このため、起訴される前の身柄拘束は、最大で23日間となります。

弁護士をつけたいのですが・・・【弁護人について】

国選弁護人と私選弁護人は何がちがうのですか?
弁護人は、被疑者(起訴される前の人)と被告人(起訴された後の人)の権利を擁護する役割を果たしています。弁護人の選任の方式には、被疑者や被告人自身あるいはその親族等が選任する場合(私選)と、貧困その他の理由で弁護人が選任できないときなどに裁判所が選任する場合(国選)とがあります。もっとも、国選弁護人も私選弁護人も、弁護人の活動内容は異なるところはなく、国選だから十分な弁護活動をしてもらえない、ということはありません。国選弁護人は起訴後だけでなく、一定の重い刑罰が定められている事件で勾留されている被疑者から請求があった場合にも、選任することができます。また、国選弁護の対象にならない事件で勾留されている被疑者についても、日弁連が弁護士費用を援助する制度があります。

身柄を拘束されている人に面会や差し入れはできるの?

息子が逮捕されてしまいました。着の身着のままで出て行ったので、不自由していないか心配です。
逮捕時に何も持っていなくても、留置所では生活必需品について貸し出しを受けることができます。また、警察署の「留置管理課」というところに行けば、家族から差し入れをすることもできます。差し入れできるものについてですが、衣服や本、お金などを差し入れることができます。ただし、衣服については、自殺防止のために、ひもが付いているものを差し入れることはできません。腰ひもなどは切るなり抜き取るなりされます。また、食べ物は直接差し入れることはできません。お金を差し入れることができますので、お金を差し入れれば、お菓子などを中で購入することはできます。差し入れについては、制限があることもありますので、不明な場合は留置管理課に電話で問い合わせてから出かけると良いでしょう。

保釈をしてもらうにはどうしたらいいの?【保釈について】

保釈をしてもらうために、家族ができることはありますか?
まず、保釈の対象となるのは、起訴された後の被告人だけですので、被疑者の段階では保釈を求めることはできません。保釈とは、被告人が一定の保証金を納めるのと引換えに、被告人の身柄を釈放し、もし、被告人が裁判中に逃亡したり、裁判所の呼出しに応じなかったり、証拠を隠滅したりした場合には、再びその身柄を拘束するとともに、納められた保証金を取り上げるという制度です。保釈の請求は、被告人自身のほか、配偶者、親などの近親者や弁護人からすることができます。殺人や放火などの重大な犯罪を犯したとして起訴されている場合や犯罪の常習者である場合、証拠を隠滅するおそれがある場合などは保釈が許可されません。保証金の額は、裁判所が、犯罪の重さや、被告人の経済状態、生活環境などを考慮して、被告人の逃亡や証拠の隠滅を防ぐにはどのくらいの金額を納めさせるのが適当かを判断して決めます。保証金は、裁判が終わったあとは、その結果が無罪でも有罪でも、納めた人に返還されます。

起訴をされるってどういうこと?【刑事裁判について】

事件を起こしてしまい,警察と検察で取り調べを受けたのですが,このままだと,ドラマで見るような法廷に立たされて裁判を受けなければならないのでしょうか。
検察で取り調べを受けたからといって,必ず裁判にかけられるというわけではありません。事案が軽微であれば,不起訴処分といって,いわゆるお咎めなしとなることもあります(ただし,前歴としては記録は残ります)。検察官が取り調べの結果や証拠から有罪の心証を得て,事案の重大性からも裁判にかけるべきだと考えたときには,裁判所に審理を求める「起訴」をすることになります。起訴には,正式起訴(公判請求)と略式起訴(略式命令請求)があります。略式起訴は,基本的には書面のみで審理が行われるため,裁判所に行く必要はありませんし,判決も罰金又は科料のみに限られます。一方,公判請求がされると,ドラマで見るような法廷での裁判を受けることとなります。

執行猶予になるとどうなるの?【執行猶予について】

執行猶予中にまた罪を犯してしまうとどうなるのですか?
懲役の刑に執行猶予が付いている場合には、裁判が確定しても、被告人は直ちに刑務所に入らなくても良いこととなります。この場合には、被告人は有罪であることも、懲役刑もはっきりと決められているけれども、執行猶予の期間内に再び罪を犯さなければ、刑の言い渡しがなかったことになるという仕組みです(前科として記録は残ります。)。このため、執行猶予期間中が再び罪を犯したりすると、執行猶予が取り消され、決められたとおりの刑を執行されることになります。(再度の執行猶予も制度としてはありますが、対象となるのはごく限られた場合のみです。)一方で、執行猶予の付いていない判決のことを「実刑判決」といいます。

少年の刑事手続きは成人と何がちがうの?【少年事件について】

中学3年の息子が、集団で同級生に暴力をふるい、大怪我をさせてしまいました。中学生でも逮捕されることがあるのでしょうか。
14歳以上の少年であれば逮捕することができますので、中学生であっても、悪質な事案では逮捕されるケースがあります。捜査段階では、成人と同様に捜査機関が捜査することになります。もっとも、逮捕に続く勾留を「やむを得ない場合」に限定したり、警察留置施設で勾留する場合でも、成人とは分離しなければならないなど、少年の身体拘束を最小限に行うよう一応の配慮はなされています。

被害者の方と示談をしたい。【被害者との示談について】

盗撮をしてしまい被害者の方と示談をしたいのですが、被害者の住所や氏名がわかりません。どうすれば良いでしょうか。
警察や検察など取り調べを受けている捜査機関に、被害者と示談をしたいので連絡先を教えてもらえないか、直接の話が難しければ、弁護士が入れば話ができるか等を被害者の方に聞いてもらえるよう打診してみましょう。捜査機関は、加害者に連絡先を教えてもかまわないか被害者に確認をしてくれます。もっとも、被害者は加害者に住所や電話番号などの連絡先を知られたくないと考えることが普通ですので、断られることもあります。被害者の方が、間に弁護士が入れば示談の話をしても良いという場合には、弁護士に依頼されることをおすすめします。